MCMCサンプリングって何をするもの
MCMC (マルコフ連鎖モンテカルロ法)サンプリングが結局何をしているかというと,
サンプリングという名の通り,未知の確率分布のサンプリングをしている.
例えば未知の確率分布を推定したいが,
解析的に解けないので数値的に解くことにする.
そういうとき,MCMCサンプリングによって,(十分大きな)標本列を生成することで,そののヒストグラムそのもの,あるいは平均・分散・中央値などから擬似的に確率分布を再現できる.
なぜMCMCがベイズ統計学とよく一緒に使われるのかというと,がある分布のパラメータだとみなせば,MCMCサンプリングによって得られた標本列で表現できる分布は,パラメータの確率分布だからである.
これがパラメータの確率分布であるということは,まさにベイズ統計でやろうとしていることそのもの.
MCMCとベイズ統計学はそれぞれ独自に発達してきた歴史を持つが,現在のところ非常に相性の良い組み合わせと言える.